「貸し手市場」から「借り手市場」へ
戦後の住宅難の時代から今日まで、人口増と経済成長とに支えられて、わが国の賃貸市場は長い間「貸し手市場」が続いてきました。
しかし、いわゆるバブルの崩壊を契機に、賃貸住宅の需給バランスが徐々に供給過剰に転じ、地価・建設費の値下がりによる新築分譲マンションの供給増とともにその傾向はますます顕著に。いまや完全に「借り手市場」へ転化したといわれており、この傾向は今後ますます強まるものと見られています【表1】。
これとともに、家賃の下落傾向も顕著になり、2000年を100とした場合の家賃指数(全国平均)は、04年には約95にまでダウンしています【表2】。
【表1】共同住宅市場における新築物件に対する需要変化

(財)日本不動産研究所調べ
【表2】家賃は年々下がっている

(財)日本不動産研究所調べ
賃貸住宅経営も競合の時代へと突入
一方、入居者の権利意識は着実に高まりを見せ、もはや「貸し手市場」の時代の習慣やルールは通じなくなってきており、賃貸経営においても、競争に打ち勝っていいお客さま(入居者)を早く確保し、高い満足度を提供することで長く住み続けてもらえるための努力が求められるようになってきました。
こうした急激な変化は、オーナーさまや管理会社さまに、次のような悩みをもたらす事態となっています。
オーナーさまの悩み
- 「空室対策」「家賃の維持」が経営課題に。
- 中でも収益が伸び悩む中で、いかに物件の魅力づくりを図るかは、大きな悩みに。
- また、節税や相続対策、入居者とのトラブル防止策など、よりち密な経営を確立することも急務に。
- 従来の「大家さん」意識から脱却し、サービス業としての視点が必要に。
管理会社さまの悩み
- 家賃や手数料が下落
- 入居時の説明責任、家賃滞納への対応、さらには原状回復など、増え続ける入居者とのトラブル対応を含め煩雑な業務が増加。
- オーナーさまへのコンサル能力を含めてより高い専門性が求められる一方で、優良物件の確保をめぐる競争もいっそう激化。
わが国の人口は2006年に1億2,774万人となってピークを迎え、翌07年からは減少に転じています。「借り手」が減っていく中、こうした事態は今後ますます顕著になり、やがては他の業界と同様に「勝ち組」と「負け組」の両極化につながるものと予測されています。
生き残っていくためには、「空室対策」「満室維持対策」が必要に!
そうした状況において、生き残りのカギとなるのが、いかに空室をつくらないか、また、いったん満室となった状態を維持していくか、というテーマです。
言いかえるならば、入居者に"ここに住みたい"、"ずっと住み続けたい"といかに感じてもらうか。そうしたニーズをいち早く察知し、そのために対策を講じて実行していく努力こそが、これからの賃貸住宅経営に不可欠となってきています。
空室をつくらない!
入居者ニーズを分析
- 性別
- 年代
- 地域
- 家族構成
- 居住人数
- 年収
- 居住スタイル
対策を検討、そして実行
入居者に“住みたい”“住み続けたい”と感じてもらう



